江戸の物知り:9 幕末動乱の世を奔り抜けた新撰組は当時最強の剣客集団だった。 局長の近藤勇をはじめ、土方歳三、沖田総司、藤堂平助、永倉新八など、 剣の遣い手がそれこそワンサカいた。剣術は武士にとって敵を斬り、 己の身を守るものだったが、泰平の世が続くと次第に形式に流されていく。 しかし江戸後期、異国船が近海に出没しはじめた頃から、にわかに海防が叫ばれ、 一方では日本古来からある剣術が注目されはじめた。特に幕末期には武士はむろん、 町人や農民までもが道場に通い剣術に励むようになった。 新撰組の主要のメンバーはそのようにして剣術の腕を磨いた若者達だった。 当時、江戸にも多くの道場があり、北辰一刀流千葉周作の玄武館、 神道無念流齋藤弥九郎の練兵館、鏡新明智流桃井春蔵の士学館が 江戸の三大道場といわれていた。新撰組と係わりが深いのは市ヶ谷甲良屋敷にあった 天然理心流近藤周助の試衛館だった。もともと天然理心流は常に真剣勝負を 想定した流派で、技より気合いを重視し気迫で相手を圧倒する剣術だった。 試衛館の門人は多摩地方に多く周助はしばしば出稽古に出かけていた。 近藤勇は武州多摩郡石原村(現在の調布市)の農家に生まれたが、 少年の頃から出稽古に来ていた周助に剣術を学びメキメキ腕を上げていた。 やがて16歳で周助の養子となり、1861年28歳の時に試衛館の4代目を継いだ。 試衛館には土方歳三、沖田総司、井上源三郎など、多くの新撰組幹部を輩出している。 土方歳三も農家の子で、多摩郡桑田村(現在の日野市)の農家に生まれた。 薬の行商をしながら剣術道具を持ち歩き、各地の道場で他流試合をして剣技を磨いた。 やがて近藤勇と親交を結び、25歳の頃には試衛館の師範代を勤めるまでになっていた。 新撰組随一の遣い手、天才剣士といわれた沖田総司。 彼は9歳の時に門人となり19歳で免許皆伝、試衛館の塾頭として門弟の指導に当たった。 近藤等と出稽古にも出かけたが稽古料は何と近藤の半分、金1朱も貰っていたという。 彼が本気で立合ったら師匠の近藤も負けるのではないかと噂されていたという。 沖田は「三段突き」という必殺技を使ったが、これは単純な技に見えてそうではなかった。 剣を突いた後、すばやく手元に引き寄せ間髪を入れずに再び突く。 更に引いてまた突くというように1度に3度突いたのだが、彼の剣さばきは 実に見事だったのか1度しか突いたように見えなかったという。 永倉新八は神道無念流の岡田十松に学び、18歳で本目録を受けるほど腕達者だった。 その後、心形刀流の坪内主馬に招かれて師範代を勤めた後、近藤勇と出合い、 試衛館の客食となった。剣の腕前ばかりか気迫も中々のもので、 相手にがむしゃらに打ち込むという荒技をやってのけたという。 新撰組の名は1864年6月5日、池田屋襲撃によって天下に知られるようになった。 近藤勇、土方歳三、沖田総司、藤堂平助、永倉新八などが三条河原町の 旅籠池田屋を急襲。集っていた尊攘派浪士を斬ったり捕えたりした。 激闘は1時間を越え、沖田は倒れ藤堂は眉間に負傷、 永倉は刀が折れ親指が削がれるなど凄惨な斬り合だった。 しかし時代が激変し、やがて1868年1月3日鳥羽・伏見で薩長と幕府軍が衝突、 戊辰戦争が始まった。当然新撰組も参戦したが既に剣ではなく鉄砲の戦いが 主力になっていた。敗戦が続き新撰組には希望の持てない日々がやってくる。 新撰組は多くの剣客を擁しながらも滅びゆく徳川幕府に殉じ歴史の波間に消えていった。 絵に書いたような恐そうな狐だったが、 愛着が持てないというか親しみが湧かない狐だった。 (瑞穂区:嶋川稲荷) この狐、お寺の横に堂々と置いてあった。 狐としては神社にあるものよりは愛着が持てそう。 (瑞穂区:最経寺) これまで見てきたものの中では間違いなくベスト3に入る。 何といっても神からの使いとしての狐らしいところがいい。 (瑞穂区:白龍神社) 前歯が強調されていてちょっと見、鼠に見えるところがおもしろい。 こういう主張のある狐がもっと増えることを願っている。 (西区:富士浅間神社) 上の狐を見ていたら足許に小さな狐がいた。 何か笑える感じの薄汚れた小狐だった。 (西区:富士浅間神社) こうまでやるにはきっと訳があるはず。 そうでないと、狐が浮かばれない。 (東区:福守稲荷) 上の稲荷にもう1対の狐がいた。 こっちの方がよっぽど見れると思ったのは私だけか。 (東区:福守稲荷)
by tomhana190
| 2006-06-03 08:35
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人生の御負け
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