今回は鉾先をズバリ変えて今までとは違った観点から特集してみようと思った。 それは何かと言うと、私の数あるCDの中でロックからR&Bまでジャンルに囚われず 唯一、曲のタイトルに人名のある曲だけを特集しようと思ってしまったんだな。 何故そういうことになってしまったか?というと、ここら辺まで来るともうやることもなくて、 当たり障りのない企画で茶を濁すしか方法が見つからなかったというのが実状。 それと、ビートルズの曲である「Julia」をどうしてもこのCDに登場させたかったので、 無理矢理といえば無理矢理。私としてはいい企画だと思っているのだが、如何かな。 内容はと言えば、誰もが知らないような結構粒よりな秀作が揃った。 しかし、冷静に考えると単なるズボラなだけ。トホホ… ![]() ![]() この曲のサンプルが見つからなかったので「Eleanor Rigby」でごカンベンを! 今の私がこうしたことを偉そうに言ってられるのも彼等を知ったオカゲ。端的に言うと長兄が買ってきた彼等のファーストアルバムがあったから。確か私が小学生だったと記憶している。この曲は彼等の一番油が乗っていたアルバム、通称「ホワイトアルバム」収録曲。さすが非凡なジョンだけあって、こんな曲にも変わったコード進行をさり気なく使っている。よく聞くと今の曲にはない、手作りコードの音色の良さがはっきりと聞いて取れる。 ![]() この曲は75年発表された4作目のアルバムのタイトル曲。彼は70年代前半、雨後のタケノコの様に出てきたシンガーソングライターのひとりなんだが、私はけっこうカッテいる。ヒット曲はほとんどないといっていいんだが、何か彼の曲にはヒカレルものがある。しかし鯨食反対運動にめり込んだ彼には日本人として釈然としないものがあったのも事実。 ![]() この曲はいかにも大人に受けようというか、大人の歌い方を鼻にかけた、彼の売れ線路線まっしぐらの曲といっていいじゃないのかな。こういう形から入った大人の曲ほど感情が乏しく、何かイヤミですらあると思うのは私だけか。ボズも昔はもうちょっとナイーブなとこがあったんだが。金を儲けてちょっとボケたのかな。 ![]() この曲はジャニス・ジョプリンの歌で有名だが、オリジナルはもちろん彼。さらに作詞作曲も彼が手掛けている。デビュー当時、スケールの大きな凄い新人が出たと研チャンと話し合っていたものだが、知らない内にそこらのオッサンと変わらなくなってしまった。どうでもいいけどデビュー当時の熱き思いは今も変わらず彼の心を燃やし続けているだろうか。 ![]() 一度金山で彼のステージを見た事がある。その時の印象はロックコンサートとは裏腹に、彼は意外にシャイで物静かな好青年という感じだった。よく見るとどこか足でも悪いのか、ビッコを引いているんだなと思った。その時、彼の歌う歌に人生の光と影があるのを知った。それから何故か彼を応援したくなった。 ![]() 都会系でしかもオシャレ系の彼等が時代の風に乗ってブレイクしたのが75年。それから80年代前半まで、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだった。でもここんとこちょっとガス欠なのか低迷してる。ホールの方はソロアルバムを何枚か出しているようだが、これまたヒットにはほど遠い状況。昔を知ってる私なんかからすると、今の彼を取り巻く状況は何か日本の現状を垣間見ているようで、なんとも淋しい限りだな。 ![]() この歌、ほとんどの人は知らない曲なはず。しかし、この曲を聞くと本来彼は正統なR&Bシンガーなんだということがよく判る。全然パッとしない地味な曲を彼は奇を狙わずに、誠心誠意ストレートにしかも淡々と歌っている。これって普通に出来ることじゃないんじゃないかな。聞き終わって素直に心が洗われたような、何かいい気分になった。 ![]() デビュー以来Soul魂マル出しに歌う彼の姿に、継続はパワー成りを身をもって証明している数少ないシンガーのひとりだと思った。どうでもいいことだが、殺されたサム・クックの奥さんとその後何故か結婚したんじゃなかったか。下世話スキの私にとって何かワクワクするものがあるな。これって物語ができそうな話じゃない? ![]() 世間では彼のことを、この1曲だけヒットさせたポッと出てポッと消えた数多くの黒人シンガーのひとりぐらいにしか見ていないのかもしれないが、ドッコイ彼はその後80年ぐらいまではLPをちゃんと出していた。今では彼の名前を聞くこともなくなったが、地元フィラデルフィアのどこか場末の飲み屋で太った身体を持て余しながら今でもオシャレなこの歌を歌っているのかもしれない。 ![]() 彼は94年、彗星のごとく現れたブルースの新人。でも、歳は結構いってるみたい。3枚目辺りまでは良かったんだけど、その後R&B的な曲をやったり、売れない女性シンガーとデュエットしたりと、ちょっと私的にはイタダケない状態が続いている。儲からないかもしれないけれど、いつまでも彼の基本である熱いブルースを歌い続けてほしいものだ。ちなみに、この曲は彼のファーストアルバムに入ってる。 ![]() なんとも陽気で陰りがない、気さくな感じがいい。最近の音楽はどうしてこういう感じが少ないんだろう。彼は寡作の人だ。75年のファーストアルバムから93年に出たセカンドアルバムまで、実に17年間も新譜を出さなかったことになる。そんなに出さなくても食っていけるなら、こりゃあいい商売かもしれないとヒト事ながら思ってしまった。 ![]() 彼の歌を聞いてからカントリーの認識が変わった。ピカピカブーツにオシャレなカーボーイハットをかぶった善良そうで赤ら顔の田舎者の音楽から、自由を求めるアウトロー的なレッドネック音楽へと180度変わった。それから、何か彼がぐっと身近な存在に感じられるようになった。 ![]() この人はギターリストと言うより、シンガーソングライター。デビューは72年の「Naturally」。その時からホノボノ系。それからほぼ30年間、基本的に何にも変わってはいない。この歌は彼のオハコ、トツトツと歌う姿に何故か好感が持てる。まさに、Mr.寡黙。いつまでも枯れずに頑張ってもらいたい。 ![]() 彼こそ自他共に認めるロック界のMr.シャウトマン。取り立ててヒットはないし、単なる赤ら顔の酔っ払いだが、ずっと見守っていたい気分に何故かさせられる不思議な力が彼にはある。でも最近はアル中が治ったと思ったのもつかの間、カナダ女とのデュエット曲でひとモウケした頃から最低状態が続いている。そろそろ彼もトシなんだから最後に有終の美を飾ってもらいたいものだ。昔から追っ掛けをずっとやっていた、ひとりのファンとしては切に希望して止まない。 ![]() この曲は70年に発表された「Leon Russell & the shelter people」に入っていた。今では想像もできないが、この頃彼はビックだった。バリー・ベケット、ジム・ゴードン、ジム・ケルトナー、カール・レイドルといったソウソウたるスタジオミュージシャンを惜し気もなく使って新譜とライブツアーを精力的にこなしていた。時代も様変わりした昨今、久しぶりに見た彼のライブは彼ひとりだけ。電気仕掛けの装置とリズムマシーンを駆使して、ステージの真ん中で黙々とコナシていた。彼の風貌と白色の髪型が相まって、なんかキリストの説教を聞きにきたユダヤの民のような錯角に陥ってしまった。 ![]() それこそ彼を知ったのは随分になるが、初めの頃はそれほどでもなかった。ロックバカのひとりぐらいにしか考えていなかった。それが彼のソロアルバムを聞くようになって考えが変わった。何といっても彼のギターは誰も真似できない、正真正銘のオリジナルだということ。独特のフレーズ、それでいて歌の前にシャシャリ出ない抑えたプロ意識。まさしくスイもカライも知り尽くした大人のミュージシャン。この曲はこのCDで唯一ヨーロッパの香り漂よう、ほろ苦いブラックコーヒーみたいな大人の曲なんだな。 ![]() この曲は彼お得意のタッチ。こういう曲をやらせたら彼の右に出るものはいない。曲の時間はとっても短いが、その中に淡々と語られたひとりの人生が見事に凝縮されている。私、こういう曲に弱いんだな。さしずめ日本語に直すと「山田太郎」というようなタイトルになるこの曲。しかし世間は冷たいもので、こういう曲を取り上げるのは私みたいなヒネクレ者だけみたいだ。 ![]() この曲は1stアルバム「Closing time」の収録曲。デビューアルバムという気負いもなく、シンガーソングライター系の明るい西海岸の風という感じに仕上っている。このLPにはイーグルスが歌ってヒットした「Ol' 55」も収録されているから機会があったら一度聞いてみるといい。余談だが、私の持ち歌の中に彼の歌は7〜8曲あると思う。でも、映画に出るようになってから、音楽に身が入らないというか、訳の判らん別世界に行ってしまった感じがする。昔を知る者にとってはホントにもったいない感じだ。 ♪ 初めは心配してたが、終わってみると何か上出来の感があるな。 一番のお薦めは何といってもマービン・ゲイとランディー・ニューマン。 全然有名でない曲だが、彼等の流行に左右されない音楽の本質をかいま見た。 と、言ったら大袈裟だろうか。 ではでは、またね!
by tomhana190
| 2006-04-29 08:33
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人生の御負け
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