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歴史のオマケ:46

狛犬/18

江戸の物知り:7 新聞記者がよく使う言葉で素破抜くという言葉があるが、
この素破(すっぱ)は透波とも書き、元々は間者や忍者のことだった。
こうした連中は既に鎌倉時代から敵の情報を集めたり分断工作をするなど、
活躍していた。それにしても何故、秘密をあばくことを素破抜くと言ったのか。

素破(忍者)として任務につくと、敵の情報を探り出すために意表をつくことが少なくなかった。
そこで素破のように出し抜くことや秘密をあばくことを素破抜くと言うようになった。
ちなみに武士が出し抜けに刀を抜くことも素破抜くと言ったという。戦国時代には武田信玄、
上杉謙信ら多くの武将が忍者を使い、有利に作戦を進めていたという。

信玄は忍者にあらゆる情報を集めさせ、それを検討してから放火、騒擾(そうじょう)、
水の手切り、兵糧攻めなどで攻撃した。ちなみに騒擾というのは忍者を敵地に潜入させ、
デマを撒き散らして騒ぎを煽動し混乱させること。水の手切りは飲み水を断ち、
飢渇させて戦意を喪失させることで、やられた方はたまったもんじゃなかった。

謙信が利用した忍者は軒猿(のきざる)と呼ばれていた。
軒猿の得意としたのが敵方の忍者狩り。それと敵を探って謀略をめぐらすこと。
もともと忍者は中国の兵術のひとつとして発達した列記とした兵法。
忍者が我が国に伝わったのは飛鳥時代だといわれているが、
かの聖徳太子も忍者集団を動かしていたという。

忍術のルーツは兵法書「孫子」の巻13「用間書」とされている。具体的には五間といって、
郷間(ごうかん)内間(ないかん)反間(はんかん)死間(しかん)生間(せいかん)の方法が
あるとされている。郷間は敵地の村に住む人々を利によって誘い、活用する方法。
内間は敵の官史や将兵を味方にして働かすこと。
反間は敵の間者を見つけ出して懐柔し、逆スパイにすること。

死間は偽りのことをして、そして味方の者達にもホントのことだと思い込ませる。
そのあとに敵方にわざと捕まってそのことを自白する。死と引換えにワナを仕掛ける方法だが、
確実に敵を欺けるという。そして、生間は敵中深く潜入し諜報活動をして、
その都度敵中から生還して敵情を報告をすること。

時代劇や小説によく出てくるが、一口に忍者といっても上忍、中忍、下忍の区別があった。
技などの違いで区別されていると思われがちだが、そうではない。上忍は親から代々
忍者の仕事を受け継いだ者で、秘密組織である忍者集団の指導者達だ。今風に言えば、
組織の経営者であり、中忍は上忍の部下で下忍の組頭のような役割を果たした。

今なら中忍はさしずめ中間管理職といったところ。下忍は実戦部隊員で、
実際に忍術を駆使して敵と戦う者。それと時代劇や小説に出てくる女忍者、
すなわちクノイチ。これは女という字を分解すると「くの一」になるので、そう呼ばれたという。
戦国時代には女性の実名はほとんど伝われていない。
女忍者も同様で、そのために女忍者そのものを否定する人もいる。

しかし、女性には女性にしかできない方法で忍者の仕事をやり遂げた、
というのは充分に考えられる。例えば、他家へ女中奉公などで入り込み、
内情を見聞してそれを伝えるというのも忍者の重要な仕事のひとつ。
また、もともとく敵の奥女中をダマして味方に付けて働かせること自体を
「くの一」だという説もあって、定かではない。

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写真1
神君家康公を祀った神社だけに大きな期待を胸に出かけたのに、
アニハカランや、特別凄いという狛犬でもなかった。
(中区東照宮
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写真2
那古野神社には3種類の狛犬がいた。
その中では一番見ごたえのあるのがコレ。全然たいしたことない。
(中区那古野神社
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写真3
一般的な狛犬とは一線をかくした狛犬。
年代物ではないがなんか作家が作った感じで見ごたえがあるぞ。
(中区護国神社
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写真4
昭和初期のこの地方に見られる典型的な狛犬がコレ。
いいとも悪いとも、何ともコメントしようがない。
(西区富士浅間神社
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写真5
これはツマラン狛犬だこと。
大きさの割に稀少価値ゼロの狛犬だった。
(北区下飯田六所社
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写真6
小振りの狛犬だが、近くから見るとナカナカのデキ。
当然、私の心にあるランキングでは結構いいとこへ行くはずだ。
(瑞穂区秋葉神社
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写真7
この狛犬も何の特徴もないタダの量産品。
これまた。コメントの付けようがない。
(瑞穂区津賀田神社
by tomhana190 | 2006-04-29 08:19


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