今回は私の好きな女性達がこれでもかこれでもかというように、 手を替え、品を替え、ギュウギュウ詰めの満員電車のように熱い吐息にきっと圧倒されるはず。 しかしこうして聞き直してみると、大学入試問題のように妙にひねってなくて、 好みの傾向が誰の目にも一目瞭然なんだな。 ぱっと見はごくごく普通のそんなに美形でないオバサンで その実は男心を知り尽くした手だれのプロのようなのが好みと判ってしまう。 30年以上も彼女達にテイよく騙され続けてきた私だけど、全然後悔なんかしてない。 彼女達とは、これからも死ぬまでお慕い申し上げる芸者のように 腐れ縁がいつまでも続いていくのかと、秘かに期待に胸弾ましているのだ。 CDが見つからなかったので元歌であるJames Brownバージョンを ここ20年ぐらいは新作も発表してないし、今生きているのかもさっぱり判らない人だ。デビューは旦那とデュエットを組んでだった。白人なのに黒人テイストのいかしたボーカルが私の心を虜にした。4〜5枚出してソロ活動に転向し、立て続けに3枚出して音信不通になってしまった。しばらくは探していたがとうとう歴史の彼方に姿を消してしまった。すると、どうした訳か最近ジョー・コッカーのCDに彼女の娘がデュエット相手として出ていた。声質は彼女が20年ぶりにカンバックしたのかと思うほどそっくりだ。私はその時、カエルの子はカエルだ、あの母にしてこの子ありという諺(?)を思い出した。 CDが見つからなかったのでAlone in the Presenceでごカンベンを! 彼女のこの世界へのデビューは黒人の子供達のお決まりごと教会でのゴスペル隊が始まり。そのうち兄妹でコーラスグループ結成し、今に続いている。何処といって個性があるわけでないし、特別歌唱力があるわけでない。でも何か引かれるものがある。黒人には珍しく慎み深く内気そうなところに、見えない糸に雁字搦めにされている私がいる。 CDが見つからなかったのでOne helloでごカンベンを! はっきり言って癖モンなんだな。クルセダーズのバックで歌っていたかと思えば、イマジンなんかをちゃっかり歌っている。歌もそんなにウマイわけじゃないのに、このビブラートのかかった声に、判かっていてもついつい騙されちゃう。最近はパッとしないが、またいつか日の目を見ることもあるだろうときっと今日もどこかで歌っているはず。トラさんみたいな人だ。 「St. Louis Woman/Memphis Soul」Original Release Date: 1996 ヒットチャートNo.1のビックヒットは1曲もないし、そんなに活躍してないようだったから知ってる人も少ないと思う。でも私には男に媚びを売らない南部のたくましい歌い方に好感が持てた。ここのところ新曲も出ないし、どうしているのか判らないけど彼女のことだから、今でもどこかのツマしい店で、飲んだくれ相手にきっとこの歌なんか歌っていると思うよ。 「Toni Braxton」Original Release Date: 1993 この人のデビューも華々しかった。ショートヘアーが良く似合うボーイッシュな人だなと思っていたら、次のアルバムでは完全に媚び売るメスブタになっていた。その次ぎのアルバムではさすがの私も閉口するぐらい商売女に成り下がっていたんだな。女はホントに恐いを地でゆく人だ。歌がウマイんだから何かもったいない気がするな。 CDが見つからなかったのでDo What You Gotta Doでごカンベンを! この人の声は天下逸品だ。この手の曲を歌わしたら、もう右に出るヤツはいない。彼女の独壇場だ。ひたむきな女性のサガを彼女はサラッと歌にする。何いう私も昔、失恋の痛みを何度も彼女の歌声に助けられた様な哀しくもハッピーな思い出がある。 「The Essence of Nancy Wilson: Four Decades of Music」Original Release Date: 2002 この人は私が昔から追っかけていた女性ジャズボーカリストの1人だ。まず声がいい。それでいてテクニックに走らない大人の情念みたいなものが、そこはかとなく感じられる。こういう人はきっと結婚生活はうまくいかないだろうな、と余計なことを考えてしまうイケナイ人だ。余談だが、ちょっと前日本公演を久しぶりに果たしたのはいいんだが、入場料が2万円とはチト高い。守銭奴ババアになってしまったか心配だな。 「Simply the Best」Original Release Date: 1991 普通黒人の女性は歳とってくるとデブっぽくなる人が多いんだけど、この人は60近くになっても、スタイルはいいし、チャーミングだし、可愛い感じの人だ。最初Ike&TinaTurnerでデビュー。暫くヒットも飛ばしていたが、その後なぜか音信不通になった。なんでもロンドンにいたみたい。そんなことはどうでもいいか。1986年、颯爽とカンバックを果たした。もともと実力のある人、そこらの小娘とはわけが違う。実力が違う。私なんか近くに行ったらきっとサインなんかをせがんじゃうんだろうな。 □ 〈9曲目〉Ikaw:Sharon Cuneta 当然この人のCDは発売されてないみたいなのであしからず 彼女はフィリピンの「美空ひばり」か「宇多田ヒカル」に例えられる人。フィリピン人に聞けば知らぬ者がいないほど超有名な歌姫で、マニラのとある市長の娘。子供の頃から映画の子役でならし、そのまま俳優兼シンガーとしてビックになった。どうでもいい事だが、ビリー・プレストンとデュエットしてる曲が確か1曲あると思った。 CDが見つからなかったのでSteal Away Againでごカンベンを! 声は色気のないダミ声だし、旦那は超有名なバート・バカラックときたら、世間では彼女の評価はどうしても低いかも知れない。それどころか、ほとんどの人は彼女のことを知らないのではと思う。でもそんなことは一向に気にならないもんね。彼女の歌を私が知ってればそれでいいもんね。彼女は秘密にしておきたくなるほど可愛いい、可愛いい存在だ。 「Aretha's Best」Original Release Date: 2001 この人、最近顔がだいぶ崩れてきてる。体型もビール腹を越してビール樽になった。でもそんなことは気にならない。長らく第1線で活躍してきた彼女。女の悲しさ、健気さ、しおらしさを歌わしたら彼女の独壇場だ。いつまで経っても現役の女の色気みたいなものを感じる。60にも70にも幾つになってもローズはローズ。(最近のCDタイトルがROSE IS ROSEだったので)いつまでも女として生きていけばいい。 「Caught Up/Still Caught Up」Original Release Date: 1999 この人はとっても下品な人。1度ライブを見たことあるけど、ゲラゲラ笑いながら下ネタを連発してた。でも好きなんだな。1974年75年と立て続けに出た「Caught Up」「Still Caught Up」は絶品。旦那と奥さんと新しい彼女の三角関係のシチュエーションで、最初は奥さんからみた気持ちを歌い、次は新しい彼女の気持ちで歌いとうとう最後には精神病院に入って終わる壮大なもの。曲と曲の間がなく次から次へと歌っていく。正統派シャウターの面目躍如といった感じ。酒を飲みながら彼女の歌を聞いているとどんどんのめり込む自分がわかる。ゲテモノ喰いの感じは否めないが1度機会があったら、聞いてみてください。彼女には男なら誰でも頭が上がらないって感じです。 「Midnight Blue: The Encore Collection」Original Release Date: 2001 一言でいうなら都会の哀愁系。歌が際立ってウマいわけでもないし、どこといって特長があるわけでもない。でもあの頃は確かに何か感じるものがあった。今、久しぶりに聞き返してみたら、甘酸っぱくもワクワクしてた青春の思い出がフツフツと蘇ってきて、年甲斐もなくちょっと胸が熱くなった。余談だが、最近のCDカバーを見たらなんかシーナ・イーストンみたいな感じで、なんか間違えっちゃったんだな。でもそんなおっちょこちょいのところが好き。 「Dee Bridgewater, Vol. 2」Original Release Date: 2006 彼女はジャズ界の新人賞を総なめにして華々しくデビューした。暫くジャズをやってたと思ったら、何を思ってかR&Bのレコードを出して、また何もなかったようにジャズ界に戻っていった。だけどたった2枚の短い間だけど私のハートには充分グサリと刺さったんだな。だから、彼女のCDを探すならジャズコーナーしか置いてないから気を付けてね。 「Flame」Original Release Date: 1997 概して黒人は歌がうまいもんだが、この人は別格。声のタチはそれほど好きじゃないんだけど、そのエモーショナル感は圧巻、誰にも勝てない。他の追随を許さないといった感じ。1度この人のライブを池下の厚生年金会館で見て驚かされた。そんなに客は入っていなかったが中は熱かった。するとどうだろう、歌いながら彼女、顔に指を当ててなんかしている。よく見ると人さし指で顔の汗を飛ばしていた。当然といった顔で。たくさんのライブを見てきた私だが彼女みたいな人はいないな。ず太いというか、とにかく堂々としていた。余談だが、彼女と同時期ぐらいに才能豊かなシンガーがいっぱい現れたのはどうした訳なんだろう。 「Good Woman」Original Release Date: 1991 彼女を初めて見たのが鶴舞の公会堂。グラディス・ナイト&ザ・ピップスのライブで。そのステージはかっこいいの一言。アメリカのショーはなんて楽しいんだろうと思った。それから20有余年、ずっと追っかけてきた。ソロになり、その円熟したボーカルに増々磨きがかかっているが、キーは普通の人より低くくて花々しくはないがその歌い回しになんとも言えない色気を感じる。ひと夏の恋は演じられなくても、ゆっくり時間をかけた大人の恋が似合ってる。私にとってのLady Soulは誰が何と言おうとまさしく彼女です。 ♪ では、では、またね!
by tomhana190
| 2006-02-27 16:04
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人生の御負け
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