HPを見ていたら「マンホールの家族」作者: 川島ケイという短編に出くわしてしまった。 内容はというとこんな感じ「はじめまして、マンホールから引っ越して来ました、 マンホール光一です。よろしくお願いします」そう彼が挨拶したときには、 僕らはもう既に度肝を抜かれていた。彼の頭にはマンホールの蓋が乗っかっていたからだ。 蓋は大きく、重量感がある。偽物ではない。彼の首の太さを見て、そう思った。 僕の隣の席に座り、「よろしく」と彼は頭を下げた。ちょっと避けてしまった。 その日彼から聞いた情報をまとめるとこうだ。 ・マンホール光一というのは本名 ・マンホールという地名ではなくて、本当にあのマンホールから越してきた ・頭の蓋は確かにマンホールの蓋 ・蓋は重さが40kgほどある ・マンホール家は数百人の大所帯 ・ただし生活する単位は数人でまとめられており、蓋の模様がそれぞれ違う ・蓋を付けて生活するのを苦にしたことはない ・マン(人)ホール(穴)はそもそも人が住むためのもの ・趣味は将棋 ・妹の名前はマンホール久美子 一週間も経ち、みんな彼のことをマンホールではなく光一と呼ぶようになった頃、 帰り際に彼から声をかけられた。 「今日、うちに遊びにこない?」何の部活にも入っていない僕に、断る理由なんてない。 「おう、いいよ」そこで思った。もしかして彼の家って…。 「うちは、マンホールじゃあないよ」僕の気持ちを見透かしたように、彼は言った。 「どんどんマンホールが住みづらくなっちゃって。だからみんな引っ越してるんだ」 普通の一軒家だった。マンホールの形ぐらいはしてるかも、と思っていたから拍子抜けした。 「お邪魔します」靴を抜いで、うちに上がる。彼の後に続いて居間に入り、固まった。 天井から女の人がぶら下がっていた。ぶら下がった人は薄っすらと目を開けて、僕たちを見た。 「ああ、お帰り、早かったわね」ごめんお母さん寝てたみたいだ、と彼は僕に告げた。 夜の仕事やってるからこの時間は寝てんだよね。頭に付いているのはマンホールの蓋なのだろう。 「あの、お邪魔します、光一君のクラスの山本です」ようやく声を絞り出した。 「いらっしゃい、来て下さってありがとうね」そう言って光一の母は 天井についた取っ手を掴み、体を持ち上げた。器用に穴から這い上がる。 横にあるもう1つの穴は父親のものだろうか。壁に家族の写真が飾ってあった。 一家4人。光一の横で笑っているのは妹の久美子だろう。 蓋の重さを微塵も感じさせない、爽やかな笑顔だった。 というもの。興味のある方は続きを見つけてください。私は感知しないのだ。 ![]() 時代の遺物だと思っていたのに、こういうのを見つけると心得違いしてたみたい。 ![]() 意外と言っちゃ何だが、変なMHでびっくりした。 ![]() 同じ所で、同じ用途に、同じくらいのMHで、何故違うのか。不思議だ。 ![]() ごくごく普通のMHでコメントもない。 ![]() 今回、道路の車道のど真ん中にあった。 ![]() しかし、余りにも綺麗だったのでキープした。 ![]() 普通これは空気弁というMHのデザインなのだ。
by tomhana190
| 2006-02-27 10:52
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人生の御負け
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