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MANHOLE:23

マンホールの家族

HPを見ていたら「マンホールの家族」作者: 川島ケイという短編に出くわしてしまった。
内容はというとこんな感じ「はじめまして、マンホールから引っ越して来ました、
マンホール光一です。よろしくお願いします」そう彼が挨拶したときには、
僕らはもう既に度肝を抜かれていた。彼の頭にはマンホールの蓋が乗っかっていたからだ。
蓋は大きく、重量感がある。偽物ではない。彼の首の太さを見て、そう思った。
僕の隣の席に座り、「よろしく」と彼は頭を下げた。ちょっと避けてしまった。

その日彼から聞いた情報をまとめるとこうだ。
・マンホール光一というのは本名
・マンホールという地名ではなくて、本当にあのマンホールから越してきた
・頭の蓋は確かにマンホールの蓋
・蓋は重さが40kgほどある
・マンホール家は数百人の大所帯
・ただし生活する単位は数人でまとめられており、蓋の模様がそれぞれ違う
・蓋を付けて生活するのを苦にしたことはない
・マン(人)ホール(穴)はそもそも人が住むためのもの
・趣味は将棋
・妹の名前はマンホール久美子

一週間も経ち、みんな彼のことをマンホールではなく光一と呼ぶようになった頃、
帰り際に彼から声をかけられた。
「今日、うちに遊びにこない?」何の部活にも入っていない僕に、断る理由なんてない。
「おう、いいよ」そこで思った。もしかして彼の家って…。
「うちは、マンホールじゃあないよ」僕の気持ちを見透かしたように、彼は言った。
「どんどんマンホールが住みづらくなっちゃって。だからみんな引っ越してるんだ」
普通の一軒家だった。マンホールの形ぐらいはしてるかも、と思っていたから拍子抜けした。
「お邪魔します」靴を抜いで、うちに上がる。彼の後に続いて居間に入り、固まった。
天井から女の人がぶら下がっていた。ぶら下がった人は薄っすらと目を開けて、僕たちを見た。
「ああ、お帰り、早かったわね」ごめんお母さん寝てたみたいだ、と彼は僕に告げた。
夜の仕事やってるからこの時間は寝てんだよね。頭に付いているのはマンホールの蓋なのだろう。
「あの、お邪魔します、光一君のクラスの山本です」ようやく声を絞り出した。
「いらっしゃい、来て下さってありがとうね」そう言って光一の母は
天井についた取っ手を掴み、体を持ち上げた。器用に穴から這い上がる。
横にあるもう1つの穴は父親のものだろうか。壁に家族の写真が飾ってあった。
一家4人。光一の横で笑っているのは妹の久美子だろう。
蓋の重さを微塵も感じさせない、爽やかな笑顔だった。

というもの。興味のある方は続きを見つけてください。私は感知しないのだ。
MANHOLE:23_e0041354_10474569.jpg
名東区内の何でもない歩道で見つけた6角形の結構新しいMH。
時代の遺物だと思っていたのに、こういうのを見つけると心得違いしてたみたい。
MANHOLE:23_e0041354_1048545.jpg
書かれた文字「電防」と本体のMHにどういう関係があるのだろう。
意外と言っちゃ何だが、変なMHでびっくりした。
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汚水という文字が刻まれたMH。同じ場所でこれと次のを見つけた。
同じ所で、同じ用途に、同じくらいのMHで、何故違うのか。不思議だ。
MANHOLE:23_e0041354_10484152.jpg
このMHがそのカタワレ。
ごくごく普通のMHでコメントもない。
MANHOLE:23_e0041354_1049162.jpg
このMHも新しい。普通、このMHは神社の境内の中とかという所にあるものなのに、
今回、道路の車道のど真ん中にあった。
MANHOLE:23_e0041354_1049213.jpg
別に新発見のMHでも何でもない。
しかし、余りにも綺麗だったのでキープした。
MANHOLE:23_e0041354_1049419.jpg
名古屋市の仕切弁というMH。
普通これは空気弁というMHのデザインなのだ。
by tomhana190 | 2006-02-27 10:52


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