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私だけのCD:31

BIN'S BALLADE

 

ついこのアイダ、いわゆる世紀の労作であるオリジナルCD
全30枚を気前よく放出したばかりだというのに
(あくまで私にとっての話で、皆さんには関係ないこと)
またぞろCDを作ろうと思うところが私の私たるユエンか。
(こういう点では謙虚さのカケラもない私なのだ)
今回は180度視点を変え、ジャンルには一切囚われず、
何かの主題を決めてそれに合っていると私が勝手に思った曲達を
集めて1枚のCDにでっち上げるというもの。
(断っておくと、私の趣味・性格は全然変ってないようなのであしからず)
言うなれば「私好みの歌の園」みたいなやつを作ろうと思ったんだな。
記念すべき第1作目は私が最も得意とする分野バラッド特集。
殺伐とした毎日にあって、ほっと一息できるそんなCDを
貴方に贈ります。何をさて置き、まずは聞いてみんしゃい。
(ここに出てくるサンプルを万一あなたのPCで聞けない場合は
あなたのPCに合ったWindows Media Playerをインスツールすること)
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一応このCDのためにデザインしたジャケットがコレ

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〈1曲目〉Other peoples room:Marc Almond
肝心のCDがなかったので関係ない彼等のCDジャケットだけでも…
78年颯爽とこのレコードを引っさげて大ブレイクを果たした彼等。どうも個人名と間違えそうだけど、列記としたバンド(といっても2人だけだけど)。しかし私はこの人達のことをあんまり知らない。知ってるのは出身がイギリスのバンドってことぐらい。シャニムに歌う感じではなく肩の力が抜けた大人の曲調がシャレていた。余談だが、3年ばかり前に何気なくCDショップでそのあとの彼等を見かけたが、なんか普通の金持ちのおじさんみたいでがっかりしたのを思い出す。
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〈2曲目〉Bird on a wire:Tim Hardin
肝心のCDがなかったので同じCDの収録曲Hoboin'でカンベン
たしか彼も英国生まれ。でも何故かニューヨークのグリニッジビレッジのしがないコーヒーショップからこの世界に入った。ブルースが大好きな彼。歌で成功したと思ったら愛していた嫁さんに逃げられてしまった彼。そんな彼にピッタリなレナードコーエンのこの曲。「たとえば電線の鳥のように、たとえば真夜中のコーラス隊になぜか迷い込んだ酔っ払いのように、自由になることを考えていた…」と歌う彼は40歳を待たずして寂しくこの世を去った。
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〈3曲目〉Every time it rains:Randy Newman
肝心のCDがなかったのでI Want You to Hurt Like I Doでカンベン
たしか全米ヒットチャートの2位までいった曲「Short people」(小人)の作者。こんな曲名、日本人にはちょっと真似できない。歌詞にはニガーやジューといった人種差別用語や麻薬常用者や売春婦が平気で出てくる。世の中の底辺にいる人達をサゲスミもせず、オダテもせずに冷静に、あくまで隣人として見ている。それと彼の歌には人生の折々に必ず雨が出てくる。この曲は久しぶりに出した「Bad Love」(99年)に収録されたいた。決して都会的ではない彼の歌に、何故か人生のキビを感じてしまうのは私だけか。余談だが、私が所属するバンド「Good Old Boys」は彼のLPタイトルから拝借した。もうかれこれ20年以上も使っている。
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〈4曲目〉Just go:Boz Scaggs
「Fade into Light」Original Release Date: 2005
彼はスウェーデンかどっかの北欧生まれ。そんな彼は昔コテコテのブルースマンだった。デュアンオールマンをフューチャーした100%ブルースの「Loan me a dime」という彼が歌った名曲がある。しかし、今はレストランを経営しながらこんな歌を歌っているところが北欧生まれの彼らしいと言えば彼らしい。
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〈5曲目〉How about you:Harry Nilsson
肝心のCDがなかったのでRemember Christmasでカンベン
彼を知ったのは確か映画「真夜中のカーボーイ」に彼の歌が使われていたのを聞いたのが最初。初期の頃はランディー・ニューマンの曲を歌った神経質そうな若者だった。それからジョン・レノンとくっ付いたりいろいろ話題も多かったが、そんな彼も死んで久しい。映画「フィッシャーキング」を見てたら最後にこの歌がかかった。それ以来、私のお気に入りの1曲になった。
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〈6曲目〉The way I am:Billy Preston
CD化されてないので別のCD(Heart)でカンベン
彼を知らないとお嘆きの貴兄、心配御無用。貴方は絶対に見ている。ビートルズのアップルレコード屋上ライブにビートルズ以外では唯一彼が出演していた。この曲はまだCD化されてないレコードからの1曲。どうでもいいけどそのレコードのジャケットが振るってる。カーボーイの格好をした黒人ビリーが石を蹴飛ばしている写真。これじゃ誰も買わない訳だし、CDにもならない訳だ。しかし内容はすこぶる上出来。特にこの曲は私のお気に入りだ。抑揚を抑えた、心に沁み入る感じがいい。余談だが、この曲を作った人がデイビッド・ペイチ。たしかロス生まれのロッカー。ちょっと気にしておいて欲しいミュージシャンの1人だが、最近はとんと御無沙汰している。
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〈7曲目〉Saving all my love:Tom Waits
「Heartattack and Vine」Original Release Date: 1980
彼は私が探してきた人じゃない。バンドの研チャンが「こんなアルバムが出たよ」といって聞かせてくれたのが最初。でも、そのファーストアルバム(Closing Time/73年)は、はっきり言ってピンとこなかった。何か当時流行りのシンガー&ソングライター風の感じがしたから。だから最初で最後の名古屋公演(昔のダイヤモノドホール)も、入口まで行ったけど結局やめて飲み屋へ行ってしまった。でもその後はガゼン良くなって私のフェバレイトになった。余談だが、彼の歌で初めて売春婦の難しい英語読みを知ったんだが「Prostitute」。売春婦はさすがにプロだなと思った。
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〈8曲目〉Rain:Dr.John
「City Lights」Original Release Date: 1978
ケージャンサウンドの先駆者。奇才。大昔一度だけ彼を見たことがある。新栄のグレートフルユッカという店で彼のライブがあった。もちろんハモンドオルガン1台だけのシンプルなライブ。唯一記憶にあるのは杖をついて足はビッコだったということぐらい。そんなに長くはないなと思えたんだけど今でも頑張っていると聞く。歌だけじゃなく職人気質の彼のピアノがまたいい。繊細でいて力強い。もうかれこれ30年もの間、彼の歌を聞き続けてきた私が言うのも何だが、この曲は秋の夜長にウィスキーを片手にしみじみと自分の人生を見つめ直す、今の私にピッタリな曲なのだ。
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〈9曲目〉Crazy in love:Joe Cocker
肝心のCDがなかったのでYou Are So Beautifulでカンベン
元祖シャウターだった彼も歳には勝てないのか最近は随分マルくなってきた。しかし、唯一ヒットしたのが下手なカナダ女とのデュエット曲というのが昔の彼を知る私には納得がいかない。大昔ロス辺りでボブ・マーレーのライブにベロベロで飛び入りしたけど全然歌えなかったハチャメチャな彼の、あの頃の歌もなんだか聞きたい今日この頃なんだな。
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〈10曲目〉Lipstick sunset:John Hiatt
「Bring the Family」Original Release Date: 1987
1952年アメリカはインディアナポリス生まれの彼。私と1つしか違わない。この曲は今までに13枚以上出している彼のベストアルバムだと思う「Bring The Family」の収録曲。バックをライ・クーダー、ジム・ケルトナーといった玄人系で固め彼は生き生きと歌っている。こういう曲がもっと見直されてもいいと思うのは私だけか。
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〈11曲目〉For the good time:Kris Kristofferson
「The Essential Kris Kristofferson」Original Release Date: 2004
彼を俳優だと思っている人も多いと思うが彼は列記としたミュージシャン。彼の作る曲は例えばジャニス・ジョップリンの他、いろいろな人に愛されてきた。そんな彼のファーストアルバム「Me & Bobby Mcgee」は私にとって手放せない1枚だ。この曲を聞くと映画「風とともにさりぬ」を何故か思い出す。

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〈12曲目〉From Maine to Mexico:Leon Russell
肝心のCDがなかったのでThis Masqueradeでカンベン
高校を卒業した年、渋谷のヤマハで彼のレコードを初めて買った。『カー二ー』というアルバムだった。あの頃、何故か彼のスケールの大きさだけは理解できた。その頃の私にとって彼はまさしくヒーローだった。歌もカッコよかったが、私が感心したのはそんなことではなくてバックコーラスの黒人の女姓と結婚したこと。なんか違うなって感じ。あれから私も心移りもしないでカタクナに操を守り通してきた。最近少しオイボレになってきたみたいだがやっぱり私はレオン節が好き。いつまでも元気でいて欲しいと願わずにはいられない。
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〈13曲目〉The long way home:Bob Seger
肝心のCDがなかったのでThe Famous Final Sceneでカンベン
下積み生活が長かったけど諦めずに一花咲かせた人っていう感じ。デトロイトでは超ビッグでも他の街ではパッとしない。そんな彼の転機になった曲「ShakeDown」。しかしこの曲は映画で売れたって感じかな。この曲はいつしか故郷から遠く離れてしまってもう帰る所もないと、人生の儚さを歌った秀曲。
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〈14曲目〉Tell it like it is:Michael Mcdonald
「The Voice of Michael McDonald」Original Release Date: 2001
この人を例えるならシカゴのピーター・セテラみたいなもの。オリジナルメンバーをさておいてドゥービーブラザースの顔になった。しかし、解散後出した彼のCDはどれも頂けない。今一度の奮起を願わずにはおられない。この曲は私の知らないスタンダードナンバーらしい。誰の持ち歌か、いい曲だ。彼も片意地を張らずにこういう曲を歌っていればいいのに。
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〈15曲目〉Maxine:Donald Fagen
「The Nightfly」Original Release Date: 1982
オシャレなニューヨークの街を歌わせたら彼の右に出る者はいない。82年「The Nightfly」でスティーリー・ダンからソロとなった彼だが、作る曲は何にも変わらない。彼の歌は聞けば聞く程好きになる不思議な魅力に溢れていた。余談だが、苦労してやっと01年、再結成したスティーリー・ダンの新作CDでグラミー賞を受賞した。その後もコンスタントに新作を出してるみたいだ。
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〈16曲目〉Slow is the way:The Isley Brothers
「Mission to Please」Original Release Date: 1996
昔、大阪と名古屋で彼等のライブをオーティスの人達と見に行っのことを思い出す。いつまでも若々しくスーツをビシッと決め、何故か先が金ピカのステッキを持って歌うロナルド。黒人らしいドン臭さのあるステージはベテランらしく貫禄があって好感もひとしお。余談だが、ロナルドはあんな声を出し続けてノドは何ともないんだろうか。私よりも1オクターブ以上は高いはずだ。しかし何だな、黒人の身体能力にはいつもただ驚かされるばかりだ。


「BIN'S BALLADE」はいかがでしたか。
しかし、私が取り上げた曲のCDが今も流通していたかというと
結果は8/16曲と半分しかない。
これを多いと見るのか少ないと見るのか。
断らなくても判っていると思うけど、このCDに入った曲は
私が思うバラッドであって音楽的にバラッドの曲かどうかは知らない。
作ったあとにいつも思うんだが「あの曲、何で入ってないんだろう」と
…まぁいいか。
by TOMHANA190 | 2006-02-01 16:17


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