前回は私が秘かに愛を傾けてしまった、 と同時に私がこれまでに一番多く歌った元歌を提供してくれた 尊敬すべきライ・クーダーとトム・ウェイツの話だったが、 その次はというと、やっぱりジョン・ハイアットしかない。 私がこの人を知ったのは偶然の何ものでもないことをまず断っておきたい。 というのも1980年に出たライ・クーダーの「Borderline」の中に 「The Way We Make a Broken Heart」という秀作があり、 その曲の作者が何とジョン・ハイアットだった。その曲は別段歌いたいとは思わなかったが、 ライが取り上げた人ということで名前だけは記憶いていた。 しかし、ライの見つけてきた歌は元歌を探して聞くと古くてどうしようもない曲が多くて 「これじゃ、聞かない方がよかったな」という場合だ多かったので ジョンの場合も名前を記憶しているだけで積極的に探して聞こうとは思っていなかった。 しかし、しばらくして何かの都合でレコード屋を覗くと何と彼の新譜があったんだな。 87年に出された「Bring the Family」というアルバム。 アルバムに写ったいた彼の写真は白黒でちょっと渋くて映画俳優のよう。 「こんな人だったんだ」というのが第一印象だけど、期待も持てそう。 偶然見つけたアルバムだったが、これが彼のベストアルバムと言っていい出来、かっこいい。 何より歌が上手い。洒落っ気とか時代性には無縁だったが歌はホンモノだった。 このアルバムにはジョ−・コッカーも取り上げた秀曲「Have a Little Faith in Me」とか、 何にも関係ない話だが私がライブで時々歌った「Tip of My Tongue」とか、 いつか歌おうと思っていた「Lipstick Sunset」という歌もあったが、 その夢は私の病気で儚く消えてしまった。(一度でいいから歌いたかったな) そしてこの後、88年に出した「Slow Turning」の中から 「Feels Like Rain」という歌をライブで歌うようになっていた。 この歌、自分で言うのも何だがライブをこなすうちに私のベストかというぐらい、 いい出来映えになっていた。それからは彼が出した過去のアルバムをたて続きに買った。 中でも75年の「Overcoats」にある「I Want Your Inside of Me」という曲は いい歌だった。(廃盤なのか影もカタチもなかったというのは何か寂しいぞ!) それと92年に出された「Little Village」という変なアルバムもグッドだった。 これはパーソナルがLittle Villageとしてあったので何かと思ったが、 要はジョン・ハイアット、ライ・クーダーとドラムに私が尊敬するジム・ケルトナー、 それとこの人のことは知らないがニック・ローの4人が結成した即席バンド。 理由は判らないけど、こんなバンドだから悪いはずがない、いいに決まっている。 案の定、これまた最高という出来。どうでもいいけど、このアルバムでジョンは メインボーカルのように扱われていたけどメンバーを見れば当然といえば当然。 この後はジョンといえども普通のビックスターと同じように出すアルバムはといえば 可もなく不可もなくという感じ。要は安心して聞ける普通の感じということ。 (惜しいことにもう後光は光らなくなったんだな) しかし、1曲いい歌を見つけた。 それは「After All This Time」という曲。 別にこれといって名曲だという訳でもないが私が退院後に初めて覚えて そして人前でやった記念すべき曲なのだ。 (この曲も廃盤なのか見つからなかった) ![]() 聞いてるだけになってしまった「Lipstick Sunset」 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() まずまずの出来で、ホッとしている。 ♪ この続きは次回へ
by tomhana190
| 2010-03-13 07:11
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人生の御負け
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