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GOB備忘録:32

ライブと私の備忘録[21]


今回紹介するガイ・クラークとジェリー・ジェフ・ウォーカーのオジサン2人組は
当然ながら日本においては全然有名でないというか、
彼等のことを知ってる人はほとんど皆無に等しいという状態。
10人に聞いてもひとりも出てこないんじゃないかと思うほどの貴重な人達なのだ。
そんな彼等のやっている音楽は一言でいうとカントリーミュージック。
いわゆる格子柄のダンガリーシャツをチャラチャラ着て、
金髪頭に当然のごとくカーボーイハットをかぶって、
靴はもちろんピカピカブーツ、それでもってハンバーガーにかぶりつく、
ノー天気なデブデブ太った国粋主義者。
ではなくて、
カントリーミュージックの聖地といわれる
あのナッシュビルでの音楽活動を断固拒否し、いわゆるレッドネック、
一般の労働者階級に向けてのカントリーを模索し続けた人達なのだ。
当然、彼等の歌は我がGOB(ほとんどが私の歌だが)でも取り上げている。
ガイ・クラークでは「Like a Coat from the Cold」という歌を。
ジェリー・ジェフ・ウォーカーではもちろん「Mr. Bojangles」は歌ったことあるが、
私の好きな曲は何と言っても「Desperados Waiting for a Train」や
「someday I'll get out of these bars」「London Homesick Blues」という曲だ。
これがこうイッチャアなんだがいい曲なんだな。

ガイ・クラーク[Guy Clurk]

75年のデビュー当時から変わらぬ、温もりのあるヴォーカルと純粋なカントリー・ミュージック精神溢れるサウンドが魅力のガイ・クラーク。必聴の「Boast to Build」に代表される数々の傑作には細かなディテール隅々まで熟考に熟考を重ねた彼のこだわりと根気強さがいたる所から感じられる。幼い頃から祖母に育てられたという彼はテキサス州という環境が影響したのかスペイン語で曲を書き始めている。しかしその後、今は亡きカントリーの大御所タウンス・ヴァン・ザントとの出会いをターニングポイントにして、古き良きアメリカまっしぐらのフォーク・スタイルとブルース色の強い作品を多く発表するようになった。けれど、どちらかというと玄人ウケするサウンドは少々難解気味に写るらしく、一般のリスナーにはあまりその価値が認められていないのが実状。それでも彼が作詞作曲を担当し、友人のジェリー・ジェフ・ウォーカーが歌ったアンチ西海岸テイストたっぷりの「L.A. Freeway」は大ヒット曲としてあまりにも有名だ。その他にもジョージ・ストレイト、ジョニー・キャッシュ、ザ・ハイウェイメン、デヴィッド・アレン・クー、ヴィンス・ギル、そして「Heartbroke」でナンバーワン・ヒットを飛ばしたリッキー・スキャッグスなど、数多くのアーティストが彼の作品をカバーしている。

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ジェリー・ジェフ・ウォーカーやタウンズ・ヴァン・ザンドらと交友のあったガイ・クラークのファーストアルバムがコレ。60年代からフォーク・シンガーとして活動をしていたものの音楽的な成功には繋がらず、ギター工房で働いていた時期もあったよう。そんな折、彼の自作曲である「L.A. Freway」などをジェリー・ジェフ・ウォーカーが取り上げたために脚光を浴びることになり、デビューにこぎつける事が出来た。私的には「Desperasos Waiting For The Train」が特に好きだし、GOBの初期にはライブで何回もヤッタ曲である。人生を楽して生きてきたわけではない、彼だからこそ歌える歌というところかな?決して歌唱力がある訳ではないけど、どことなく刹那さや悲しみを感じる歌声に魅了される。このアルバムをリリースした時は既に36歳となっていたという。それ以来数枚のアルバムを出しているはずだが私から言うのも何だが、このアルバムが彼のベストアルバムに間違いない。そして、カントリー・ミュージックの私的大名盤といったフンムキなのだ。
「L.A. Freeway」
このアルバムから特に有名なこの曲をまず聞いてもらおうか。
「Let Him Roll」「Texas 1947」の2曲。
「これぞ、まさしくカントリーだ」というお手本みたいな曲だ。
「Desperados Waiting for a Train」
GOBの初期の頃はよく歌ったこの曲も彼の作品なのだ。
「Like a Coat from the Cold」
ライブで1〜2回ぐらいしかやってないので知らない人も多いと思うが、
この歌、彼の歌の中ではベストだな。

ジェリー・ジェフ・ウォーカー[Jerry Jeff Walker]


ジェリー・ジェフ・ウォーカーを調べていたらこんな記事を見つけた。曰く「プログレッシヴ・カントリーのパイオニア、ジェリー・ジェフ・ウォーカーのもっとも有名なヒット曲は「ミスター・ボー・ジャングル」だろう。なめらかな声で幾層にも織り込まれたカントリー・ソングを歌い"パーティ・アニマル"という風評が多くの信者を生んだ。ニューヨーク出身のウォーカーは70年代にテキサス州オースティンに居を構え、偉大な故タウンズ・ヴァン・ザント、ガイ・クラーク、ウィリー・ネルソンらと交流を深める。

ジェリーの音楽活動はニューヨーク・ヴィレッジのフォーク・ロック・バンド、サーカス・マキシマムから始まり、バンガード・レーベルから数枚のアルバムを発表した後、68年に解散。73年にカントリー・バンド、ザ・ロスト・ゴンゾ・バンドとのレコーディングでゴールド・ディスクを獲得する。ベストヒット・アルバム『ヴィヴァ・ターリンガ』ではクールで快い弦の響きに乗せて彼の本領であるカウボーイ・ラメントを歌い上げている」という紹介コピーを見つけた。

この文章、私から言わせると全くなってないシロモノ。
言うに事欠いてプログレッシヴ・カントリーとは何だ。
訳の判らん新しい造語を創って判った気になるのもいい加減にしてもらいたい。
また「彼の"パーティ・アニマル"という風評が多くの信者を生んだ」なんていう
安易で無責任な、カントリーミュージシャンを色眼鏡で見るような記事を
いけしゃーしゃーと載せる辺りが筆者の不勉強さが表れて嘆かわしい。
こういうところに日本人の浅はかさが如実に表れると言っておこう。 NTER>

「Mr. Bojangles」この歌は作者ジェリー・ジェフ・ウォーカーが23歳の時の実話を元にして作られたという。当時彼はニュー・オーリンズで下積み生活を送っていた。ある夜、カフェで好みの女の子に声を掛けたものの無視された。それで気を引こうと椅子に乗って悪ふざけをしたため警察のお世話になり、一晩留置所で過ごすこととなった。そこで会ったのがこの歌の主人公のボージャングルス。ただし名前がボージャングルスであったかは不明。しかし、彼はこの歌の歌詞通り犬を連れて芸をするボードビリアンだったのは本当だったよう。

ジェリーは留置所であったこの男をテーマにして歌を作った。ある時、友人のデビッド・ブロンバーグと共にラジオ番組に出演し、この歌を披露した。DJがこの歌を気に入り、自分の番組で何度となくかけ、少しずつ反響が出てきた。この曲はジェリーとデビッドのデュオでレコーディングしたものの結局はマイナーなヒットで終わった。この曲をニッティ・グリッティ・ダート・バンドが1970年の『アンクル・チャーリー』に収録。シングル盤としても発売され、遂にはビルボード第9位にまで昇るという彼等の名前を知らしめるヒットとなった。

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「Desperados Waiting for a Train」
元歌はガイ・クラークのなんだが、ジェリーにピッタリなんだな。
「Up Against the Wall, Redneck Mother」
こういう歌を聞いて単なる酔っ払いと思ったかもしれないが、それは間違い。
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「Mr. Bojangles」
言わずと知れた彼一番のヒット曲だというが、ほんとにそうなんだろうか。
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「My Old Man」
ナントもほのぼのとした曲で私は好きだな。
「Song for the Life」
「人生の歌」なんていう歌をパーティ・アニマルは絶対歌わない。
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「L.A. Freeway」
元歌はガイ・クラークのなんだが、貴方はどちらがお好みかな。
「Like a Coat from the Cold」
酔っ払いだった頃の私がこの歌を聞いて目覚めたんだな。
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「I Ain't Living Long Like This」
この曲もなかなかのデキだな。
「Pissin' in the Wind」
ボブ・ディランの有名な曲の向こうを張って作った曲。面目躍如ということか。


「London Homesick Blues」という歌の歌詞を作り替えて歌おうと思った。
ライブハウスはもちろん矢場町にあった「アルマジロ」で。
「I wanna go home with the Armadillo.
Good country music from the Good old boys in the Armadillo.
The friendries people and prettiest women you're ever seen」
しかし、この曲も1回だけヤッタだけでお蔵入りしてしまった。
この続きは次回へ

(万一、ここに用意したサンプル曲をあなたのPCで聞けない場合はあなたのPCに合ったWindows Media Playerをインスツールすると聞けます)
by tomhana190 | 2006-05-25 07:42


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