名古屋巡礼記:67

小谷城巡礼の旅/後編

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見ようによっては招き猫とも思えるただの野良猫君。

こんなことでへこたれちゃいけない。ナンセまだ始まったばかりなんだから。
といっても、息長広姫陵の近くに点在する茶臼山古墳を初め近在の古墳は全て却下。
黙って次へと向かう。しばらくすると車は長浜市に入っていた。
長浜市西上坂町というところ。ここは古くから人家があったところのようで
区画整理も思うように進んでなく、ということは道は狭いが期待は持てるというエリア。
そこに「鹿座神社」という神社がある。
ここが次の目的地なのだが、何故ココを選んだかというとズバリ名前。
ここら辺りではだいたい町ごとに1〜2カ所、神社が祀られている。
川道町なら川道神社、宮部町なら宮部神社というような村社があるのが
ごく普通なのだが、中にはここのような、
何か謂れがあるかなような神社が混じっている気がしたんだな。
それにここの町のすぐ北の千草町にも同じ名前の鹿座神社というのがあるから、
増々期待が持てそうでグ−なのだ。
(ちなみに、西上坂町には鹿座神社の他、上坂神社、若宮八幡神社の3つの神社があった)
という訳で、地図を手がかりに、鎮守の森を目標に村里に入って行った。
案の定というか、一見ごくごく普通の何でもない神社が見えて来た。
ここで変わったことと言えば、猫が1匹我々の来るのをじっと待っていたということぐらいか。
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この辺りでは並というところか。

「まぁ、そういうこともあるはな」と気分を入れ替えないとやってられない。
姉川というチッポケな川を渡って、ここは秀吉の気分になっていざ小谷城を目指す。
(ちなみに、姉川の合戦場は我々の渡河地点よりも東の方だと地図にはあるが、
そんな昔の事が判る筈もなく、どうせ姉川の合戦場という碑が立っているところを勝手に
「ココが姉川の合戦場だぞ」と言っているに違いない。そうだ、そうだ)
小谷城趾は今回で2度目の訪問。
病気になる前の熱い夏、初めて来た時も今回と同じ3人だった。
あれから5年以上も経っている。前回は我々以外にはヒトッコヒトリいなかったのに、
NHKの「功名が辻」の人気なのか、麓の駐車場には結構の車と人だかりができていた。
中には「こんな婆さん、上がるの無理だよ」という杖を突いた婆さんがいてびっくりしたが、
これも一時の事だと、騒がしくても諦めるしかない。
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T美とM美はこんな坂にもめげず登って行った。

麓から結構登ったところに車を止め、あとは道路を歩いてとにかく上を目指
す。
といっても、別段たいした物がなくても登ってみたくなるというのは人間の悪い癖だな。
そういう我々も前に来ているので知っていそうなものなのに、つい登ってしまう。
大きな案内看板の前に来た。ここから先は道なき道を登るという感じ。
要は看板に釣られて何もないような本丸跡まで登らされるという魂胆ミエミエ。
しかし、今回の2人は何故かやる気満々。ズンズン登って行くではないか。
私も10mほど登ったものの、足許の悪さと急勾配のため断念するほかなかった。
(登りは何とか登れても、下りが難しい。間違うと一直線に落ちること請け合い)
看板の前まで戻って、彼女達の帰りを待とうと思っていたら、
電動車椅子のもうちょっと外出向きなのに乗ったオジサンがやって来ていた。
こんなところに来るということは、どうも地元の人らしい。
ひょんなことで話をするようになった。桜がどうの、景色がどうのと、
聞いてもいないことをまさしく止めどなく次から次へと話していた。
途中、年配夫婦が降りて来て話に加わった。正直有り難いと思った。
30分ぐらい経っただろうか、2人が大声で話ながら降りて来た。
何か盛んに話していたが、要は見るべきものは何もなかったということにしよう。
これで本日の目的である小谷城巡礼は終わった。しかし、これって何だったんだろう。
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これが小谷城の案内看板。

ここからがまた私の見せどころ。まず小谷山の山裾にある「美濃山神社」を訪れた。
こんな立地のいいところ「きっと何かある」と睨んでの来訪である。
案の定、山裾を切り開いた(ということは崖の上)ところに拝殿と本殿とがある神社。
泉神社の階段よりは少ないものの、手摺の位置に問題があった。
というのも、階段の右端に付いているので登る時はいいのだが降りる時チト問題だ。
後ろ向きで降りて来れば問題ないのだが、これが言うのとヤルとでは大違い。
やったことないので知らないとは思うけど、これが大変な冷や汗もんなんだ。
時間にして倍以上掛かるわ、普段使ってない筋肉を使うのか足がビリビリ痺れてくるわ、
2度とやりたくないと、いつもその時は思ってしまうんだな。
そんな決心をして登って来たものの、肝心の神社はと言うとゴクゴク普通のシロモノ。
2人はこんな思いの私を残して、サッサと降りて行ってしまった。
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何処ででも見るような本殿と狛犬だった。

いよいよこの日の最終目的地である多賀大社方面に向かう。
国道8号線を南下するのだが、M美が何故かこの道が嫌いだと言い出した。
国道とは名ばかりの細い道に加え、そこら中の間道から車が勝手に横入りするわ、
M美の言葉を借りると単なる「けしからん道」ということになるらしい。
と言っても、この道を外しては多賀大社方面はおろか長浜市に向かうのすら
ほぼ無理な話だから、ここはM美に我慢してもらうしかない。
時間は午後1時過ぎ、お腹も空いてきて険悪な空気が車の中に充満し始めた。
すかさず察知したのか、M美が「8号線沿線では店には入らないからね」と
機先を制してきた。残された2人はただ黙っているしかない。
長浜を過ぎ彦根に入る。案の定、渋滞が始まった。イライラしているのが判る。
ここは年長の私が解決策なるものを提示するほかない。
「どこかのコンビニで昼食を買って、何処にも寄らずに前に行ったことのある
あの胡宮神社の桜の木の下で食べようか、M美」と愛想を言うしかない。
という訳で、2人は長い時間かかってコンビニであれこれ買ってきた。
落ち着いた神社で食べるのもいいかなと思っているのか、
途端に愛想がよくなるのが手に取るように判った。単純なことだけはある。
てな訳で、いきなり8号線を左折。あとはどうにかなるというもんだ。
こういう時も地図の読める私がいたからこそできた離れ業としておこう。
しかし、予定していた国府君神社、亀山神社、牛頭神社という夢ある神社へは
「今度、また来るからね」ということになってしまったんだな。
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胡宮神社の児童公園にいたウサギちゃん。

しばらくして、見慣れた胡宮神社が見えてきた。お参りを済まして場所選びにかかる。
見つけたのは神社にしては場違いな児童公園のベンチ。
しかもここ、名神高速道路を臨む崖の上にあるので眺めはいたって殺風景。
「よりによって何でこんなところで」と3人が同じことを思いながら、
おにぎりとスパゲッティー、更にツマミの烏賊の燻製にホットドッグという
これ以上ないというアンバランスな昼食を勇んで食べていた。
当然、美味しかったというよりは腹に詰め込んだという感じか。
この日最後の多賀大社はいつものようなアンバイで取り立てて書くようなこともない。
これまた、いつもの帰りに立ち寄る喫茶店で私は善哉、T美は珈琲フロート、
M美はソフトクリームを食べてこの日の巡礼も無事終了した。
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落ち着くところに落ち着いたという感じ。

追伸、帰りの名神で事故があったのか、しばらくして大渋滞に巻き込まれてしまった。
行きの1時間のところが帰りは3時間半もかかって大変だったのだ。
今回の巡礼、まさしく骨折り損のくたびれ儲けを地で行く巡礼であった。
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渋滞に巻き込まれる前、雪景色の伊吹山が車窓から見えた。
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by tomhana190 | 2006-04-29 09:42


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